微妙な博士と平凡な助手

「おぉ。とうとう完成したぞ。」

「博士。一体何を発明したのです?」

「鈴井くん。このサングラスをかけて街中に出てご覧。」

「え、分かりました。」

ダッダッダッ

20分後

「博士。なんか道行く人の頭の上に✕の表示が見えたんですけどこれは一体どんな発明品なのですか?」

「よし。教えてやろう。これはな、道行く人がトリンドル玲奈かどうかを判断してくれるサングラスなんだ。」

「博士!需要を考えてください!それに何でトリンドル玲奈なんですか!もうちょっと範囲を広げたらいいじゃないですか!」

トリンドル玲奈だぞ!電車で見つけてもギリ話しかけないぐらいのラインだぞ!」

「だから何ですか!?むしろ僕の意見に拍車をかけてるじゃないですか!」

「もういい!新しい発明品を作ってやる!」

day after tomorrow

「出来たぞ。完成じゃ。」

「博士。次はどんな発明品を作ったのです?」

「鈴井くん。この靴を履いてその辺を走ってきてくれ。」

「はい。分かりました。」

5分後

「博士。何の効果も現れないんですけどこの靴には一体どんな効果が?」

「気づかなかったかい?この靴はな、瞬足の1.2倍の軽量化に成功した、次世代の靴なんだ。」

「............博士!」

「ウォッ...何だね急に大きな声を出して。」

「歯がゆいです!別に変な装置を作ったわけでもないですけど、なんか、もう!」

「どうしたんだい。なかなかに立派じゃないか。どこにそんな不満な点が。」

「チョイスですよ!あなたは博士ですよ?何でそんな常識から逸脱していないんですか!前のサングラスの方がまだ良かったですよ!瞬足より軽い靴なんて瞬足を作ってる会社に任せとけば良いでしょ!」

「アキレスシューズ?」

「知りませんよ。そうなんですか?」

「まったく。君の文句には愛想が尽きるよ。じゃあ君の要求通りの発明をしよう。なにか注文してくれ。」

「そうですね。どの程度ぐらいまでなら作れます?」

ドラえもんで例えるなら上げ下げくり辺り」

「微妙なところをっ...。そうですね。自動で料理を作れる装置とかは作れますか?」

「お安い御用さ。」

5日後

「鈴井くん。遂にできたぞ。」

「おぉ!本当ですか!早速見せてください!」

「よし。これが全部で7種類の料理が作れるロボット。全自動料理製造機だ。」

「(7種類ッ......!)」

「っ...どんな料理が...作れるんですかっ...?」

「えーっと。コーンスープ、お味噌汁、ミネストローネ、オニオンスープ、わかめスープ、ヴィシソワーズ、ピザまん。」

「(異常な程のスープ率っ...!ピザまんだけっ...!)」

「じゃあ...コーンスープを作ってくださいっ...!」

「分かった。48分かかるが待っといてくれ。」

「(48分ッ...!)」

「じゃあ早速そのレバーを

「いい加減にしてください!」

「?」

「博士の発明品はいつもこうです!テクノロジーでは世に出回っている他の製品よりも勝っているから強く言い難いんですけどいつも微妙なんです!なんでもっと実用的な方向に伸ばせないんですか!」

「ごめんよ。そんなにもイライラしているなんて。お礼と言っちゃなんだけど、この、七割の確率で夢を正確に覚えていられる枕をあげるよ。」

「あぁ!もう!」

fin